昨日、愛知にもどってきました。

父も一時帰宅を終えまた再入院しました。
この一時帰宅はたったの10日間。
でもこのたったの10日の間にいろんな変化がありました。

見た目にはなんの変化もないかもしれないけど、
大きな変化を肌で感じることができたのです。

目に見えるものより
目に見えないものの方が信じられるこの頃です。


帰宅してきたばかりの時の父の様子はあまりに塞ぎこんでいて私たち家族もどう接していいのか分からずにいました。
心理カウンセラーの友人に相談してみたり、いろいろ考えあぐねてはみたものの・・・

結果、
いままで通りでいいじゃん!!
という結論に達したのです。

いままで通り思ったことを思った通りぶっちゃけて口に出しちゃったらいいじゃん。ということに。
何十年もそうやってきたんだから私たちは。
病気でもタブーはなし。

口に出しても仕方のないこと
愚痴や泣き言、周りに心配をかけてしまうようなこと
なんでもかんでも取りあえず口に出すこと。
吐きだすこと。
ためるのはカラダに悪い。

そうやってジャブを入れつつ接したのが良かったのか少しずつ笑顔を出てきてご飯の量も増えてきて、挙句の果てには白髪が増えた母の頭を見て、「お母さん頭うすくなったんじゃない抗がん剤やったの??」などとドス黒い冗談で調子に乗る始末・・・
「アンタのせいだろーが!!」と母も黙ってない。

病気と闘う人のストレスは計り知れないもので、
心のケアもケースバイケース。
でも一番言えるのは周りの人間が引き込まれないことかもしれません。
同じ目線で一喜一憂しないで遠くから見守ることが大切なのかもしれません。
そしてあせらないこと。
変化は必ずやってくることを実感しました。


再入院の日、準無菌室からなんだか賑やかな声が聞こえてくるので何かと思ったら、その日一緒に再入院だったNさんのベットには折り紙で作った輪っかで飾り付けがしてあり、壁には「熱烈歓迎」その下には「点滴大好き!!」と大きく紙が貼ってありました。
ムードメーカーのKさんの仕業です。
Nさん、苦笑い・・・

父は一般病棟に移ったのでその場にはいなかったもののみんなみんな一緒に治療を受けてきたお仲間さんです。

患者さんもその家族も看護師さんも笑っていました。
松尾スズキの舞台かと思いました。
点滴打ちながら人を笑わすKさんを私はとても尊敬します。
人間の底力とはこうゆうものなのだと思います。